【魔法少女消耗戦線 DeadΩAegis】レビュー・評価 消費され尽くした先に何があるか

3.5
ADV(ノベル)
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・「魔法少女消耗戦線 DeadΩAegis」は成人向け作品です。
18歳未満および高校生以下は購入、プレイできません。

・当記事内には公序良俗に反する表現は一切ありません。

タイトル魔法少女消耗戦線 DeadΩAegis
ジャンル戦場の魔法少女ADV
対応機種PC
価格通常版 7,800円(税別)
プレイ時間の目安15~20時間
備考・18歳未満及び高校生以下は購入、プレイできません。

総評

魔法少女たちが「消費」される様を容赦なく描く作品。
一方で、それだけに終わらない感動をもたらす内容でもありました。


本作がまずプレイヤーに見せつけるもの。
それは主人公含めた魔法少女たちが、徹底的に「消費」される姿です。

本作の魔法少女たちは、エイリアンと戦う存在。
その魔法の力を高めるには、性的な成熟が必要不可欠…と、なんとも成人向けらしい設定が用意されています。


しかし魔法少女たちは、そのようなことを何も知らされていません。
そして戦いのために、体と心を一方的に汚され続けます。
でもそれは勝つために必要なこと。
命を落としたくなければ、役立たずと言われたくなければ、受けいれるしかない。

この点の描写は残酷きわまりなく、本作最大のウリと言えます。
ワンシーンが激しい上、数も十分すぎるほど。
ごく一部のグロテスクなCGにはモザイクがかけてありますが、他は容赦なし。


人類を守る戦士として、決意を胸に参戦した魔法少女たち。
それどこまでも堕ちていく。

しかし本作の面白いところは、これだけでは終わらないことです。

右が主人公、飯塚みのり

本作のもう一つの見どころ。
それは肉体、精神を傷だらけにされた主人公が、大切なものを見つける姿です。


主人公は凌辱と戦いの連鎖により「自分」を失っていきます。
尊厳、意志を剥がされ、大義名分のもとで消費される主人公。
そうして汚れきり、人形のように使われ続け、やがて自分で自分を大切にすることすらできなくなります。

それでも、主人公は戦いをやめません。
魔法少女であり続けようとします。

では主人公を支えるものは、いったい何なのでしょうか。
光の見えない戦いの中で、何を見つけるのでしょうか。

一方で気になったのは、ハードなシーンを増やすためか、話が堂々巡りに感じられる場面が多かったこと。
やや持ち上げて大きく落とすの繰り返しなので、なかなか話が上向きになりません。
もちろん話は進んでいるのですが、同じ展開を繰り返しているようにも見えてしまいます。


ハードなシーンが多いゲームです。あくまでもこちらが主軸だと思った方が良いかも。
数が多すぎるため、後半はややマンネリも感じられます。
好きでなければ気が滅入ってしまうでしょう。


しかし、ただ堕とすだけではない作品。
およそ人間と扱われていないシーンばかりだからこそ、大切なものを見つける場面は印象に残りました。
読後感も爽やかです。
物語の面白さだけでなく、ハードな成人向け表現も含めて楽しめる方にオススメの一本です。

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