【廃深2】感想。求めすぎないことが求められる。遊び自体よりもCG、シナリオ、会話イベが見どころ。

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ChatGPTによる記事の要約から始めます↓

このホラーアドベンチャーゲームは遊びが簡素で深みが不足しており、直線的なマップや単純なエネミー対処法が底をつくと評されています。

しかし、豊富な会話イベントと外さないシナリオにより、美少女キャラクターたちの魅力が引き出され、終盤の展開も王道に忠実で盛り上がりを感じるとされています。

ホラーアスペクトは底が浅いが怖い要素もあり、お色気CGイベントは攻めているとの評価があります。簡素な遊びにもかかわらず、求めるものが合致するならオススメの作品と総括されています。

ChatGPTによる記事の要約です。
タイトル廃深2
ジャンルサバイバルホラーアクションアドベンチャー
対応機種Switch、Steam
価格3,480円(税込)
プレイ時間の目安3~5時間

【総合】遊びは簡素。だが豊富な会話イベと王道シナリオで最後までは遊べる

本作はホラーアドベンチャーとしては簡素な作りで、遊びの部分に深みはほとんどありません。直線マップを終始マラソン、アイテムリレーする内容で、開始早々に底が見えます。

一応、エネミーは常時ランダム出現するため、いつ遭遇するかわからない緊張感はいくらかあります。しかしその対処法は逃走のみ。しかもマップ自体が層はあるものの直線であるため、まっすぐ走って逃げて隠れる以外の選択肢が一切なく、またそれで全て解決できるよう作られていますから、これもやはり底がすぐに見えてきます。

それでも本作を最後まで遊べて、かつ読後感も良いものであったと感じる理由は、豊富な会話イベントと、既視感はあるものの外さないシナリオに依るところが大きいと考えています。

シナリオと会話イベント、どちらもプレイヤーキャラクターである3人の美少女にスポットを当てた内容で、大きな冒険こそありませんが、ゆえに外しもしていない印象です。

山場や終盤の展開はホラーの王道に忠実で、これには確かに盛り上がりを感じます。より強まる団結で締めくくるラストは後味も爽やか。会話イベントは全体の分量から考えると入れすぎと言って良いほど豊富です。セリフ回しには人物それぞれの個性が微笑ましく現れ、これがいっそうキャラを魅力的にしてくれます。

もちろん本懐である(?)お色気CGイベントも完備。

塗りつぶし加工は筆者によるものです

ホラーアドベンチャーとしてハイレベルな作品であるとは思えません。しかし、そもそも本作にそれを求める人がどれほどいるのかを考えると、この方向性が間違っているとは思えません。

伝統的美少女キャラクターの文脈で各人物を可愛く見せることに注力した会話イベント、王道を意識しているぶん外さないシナリオはその点で正しく、ならば簡素な遊びも、一定のスパイスは利かせつつ詰まることなくクリアできる良い仕様とも言えます。お色気CGは現代の全年齢向けゲームとしてはかなり攻めている部類でしょう。

求めるものが合致するなら、確かにオススメできる作品です。

より詳しく

底は浅いが怖いことは怖い

本作のホラー周りの演出と仕様ははっきり言って底が浅いです。それでもポイントは抑えており、怖くないわけではありません。

本作の恐怖演出は、例えてみれば道に不可視の地雷を多数配置してあるようなものです。それはいつ発動するかわかりません。発動すると化け物に追いかけられます。この化物からは逃げて隠れるしかありません。化け物の移動速度はプレイヤーキャラのダッシュ速度と等しいため、走って撒くことはできず、どこかに隠れるまで追い回されます。

この作りが、敵がいつ現れるかわからない不安、追い回されることで感じる命の危険を喚起し、人の恐怖心を煽ることに一定程度成功していると感じます。

問題になるのは、その方法がいささかインスタント食品じみていることでしょうか。やり方が大雑把であるため、それが綻びに繋がり、実に底の浅いゲームになってしまっているように思います。

敵が神出鬼没であり走って逃げるしか対処法がないということは、逆に言えば、いつ何時遭遇したとしても、走って逃げれば回避できる仕様になっているということでもある。

本作はマップ全域が敵の出現エリアで、しかもそのタイミングがランダムでありますから、その分遭遇時の対処は簡単です。というか、この仕様では簡単にせざるを得なかったのではないかと予測しています。ここを難しくしてしまうと途端に難易度が上がりすぎ、プレイヤーが理不尽を感じる内容に繋がりかねないからです。

本作がホラーゲームとして底が浅いと言えるだけの根拠は、いくつかあります。

まず敵の出現率が意外に低く、そもそも追いかけられる事態になることが少なめです。

更に攻撃モーションは異様に大振りで、見てから簡単に回避可能。そのうえ敵の目の前でこちらがステルス状態に入っても一切気づかないため、いちいち撒く必要もありません。敵の移動とこちらのダッシュが同速であり、スタミナゲージなども存在しないため、走っていれば絶対に捕まることはありません。最悪捕まっても、2回まではセーフ。HPゲージが減ってマップ端に戻されるだけです。

追いつかれる心配がほぼ無く、追いつかれても対処が容易で、失敗してもダメージが小さい。

鬼ごっこホラーとしては優しい仕様ですが、それもこれも、本作の敵がマップ全域において常にランダム出現する可能性がある…という大雑把さをカバーするためのものに感じられます。

本作はプレイヤーの恐怖心を煽る要素を、いくらかは確実に抑えています。しかしそのやり方が大味であるため、それがゲーム全体が底の浅さに繋がっていると感じます。

とはいえ、総評にも書いた通り、本作にホラーアドベンチャーとしての深みを求めている人がどこまでいるかは疑問です。

私自身、上述の底の浅さは感じていますが、一方で本作にはそれなりに満足もしています。これは本作が私の個人的な期待値を確かにクリアする内容であったからです。私に近い期待値を本作に抱いている人なら、本作を遊んでも損をすることはないでしょう。その期待値はqureateの過去作、その他CS向けお色気重視のゲームのプレイ経験によって蓄積されたものです。

お色気CGはかなり攻めてる印象。ストーリー、会話イベも〇

恐らく大半のプレイヤーが求めているお色気CGですが、これはCS向けタイトルとしてはかなり攻めている印象を受けました。

私はCS向け美少女ゲーム…特にギャルゲーをよく遊びますが、本作ほどCGで攻めている作品はそうないと断言します。光沢により肌の質感が現れた塗り、大胆すぎる構図は、他のCS向けタイトルではなかなか見られないでしょう。

とはいえ、お色気イベントの中身自体はご褒美程度の内容であることはお忘れなく。

塗りつぶしは筆者によるものです。ゲーム内にはまだまだあるよ。

また本作は遊びの作りは大雑把ですが、シナリオと会話イベントでキャラの魅力を表現することには力が入っている印象です。

会話イベントはまず分量が多い。ゲーム全体の比率から考えれば入れすぎなほどで、セリフ内容も、単なる情報交換でなく、キャラの可愛い一面が見えるよう作られていると感じます。ただし状況には全くそぐわない明るい会話が多めで、この点は割り切っている印象。リアリティには欠けますが、怯えてばかりになるよりは良いと感じます。

シナリオはモンスター系ホラーの王道をなぞりつつ、キャラクターたちがトラウマを乗り越えて団結する様を描きます。これも表現に不自然な点こそありますが、大きな破綻は感じません。読後感は爽やか。

ただしゲーム中の行動によりいくつかのバッドエンドに分岐します。結末が少し変わるだけの簡単なものですが、一枚絵も用意されており、かつ回収も簡単であるため、見ておくことをオススメします。

ちなみに、前作と比較するとかなり進化しいる

もし前作を所持しているなら、冒頭だけでも再プレイしてから本作を遊ぶと、その進化っぷりを感じられるのでオススメです。

ゲーム内容は似通っていながら、主にキャラクターのモーションやCGのお色気度合いなどが大幅に進化していることがはっきり分かります。

もちろん、本作から遊び始めても一切問題ありません。

終わりに

遊び周りにはやいのやいの言いましたが、注力すべき点を絞り、そこにはしっかり力を入れている印象を受けます。あまり多くを求めすぎずに遊べば、十分良いゲームだと感じられるのではないでしょうか。

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