あなたの部屋に、100冊の本が入った棚があります。 全て、自分のお金で買った本です。 あなたはこれから、その中の95冊を捨てなくてはいけません。 残せるのはわずか5冊。 どのようにして、選んでいきますか?
最近、棚を一つ捨てました。
正確に言うと、棚一つの中身をほぼ全部捨て、棚そのものも、捨てました。
いわゆる「断捨離」を、年末ころから進めていまして、ついに棚を一つ減らすところまできたんです。
それはもうたくさんのモノを捨てたり、ブックオフに売ったりしました。
そんなかつてない規模の断捨離を通して、ある真実に気づいてしまったのです。
断捨離とは、ただモノを捨てるだけのことだと思っていました。
しかし、そうではなかった。
断捨離とは、人生の相棒を見つけるために行うのだと、気づいてしまったのです。
今回はそれについて。
最初の70冊 ~いらないモノを捨てる~
冒頭の心理テストみたいな話に戻ります。
もし100冊ある本の内、95冊を捨てなくてはならないとしたら…
どのようにして選んでいきますか?
95冊というとかなりの量。
でも意外と、70冊くらいならあっさり捨てられてしまいます。
なぜならば、100冊あったとしても、捨てられない大切な本は少ない場合が大半だからです。
・捨てる機会がなかっただけの本
・昔は読んだけど、今は全く読んでいない本
・買ったけど結局数ページで投げ出してしまった本。
たくさんあればあるほど、こんな捨ててもいい本が混ざっているもの。
断捨離のファーストステップは、この類のものを捨てること。
始めの70冊は、いらないモノを捨てていく。
しかし、そこから先は性質が変わっていきます。
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残り30冊 ~いるモノの中から『選んで』捨てる~
残るは30冊。
大変なのはここからです。
なぜなら、ここまで来ると明確な「いらないモノ」は少なくなっているから。
まだ30冊あるとはいえ、残っているのは100冊あった内の上位30%
これは捨てたくないな…というモノが増えてくるんです。
あっさりと捨てられる本は、ほとんどありません。
始めの70冊は、いらないモノを捨てるだけでした。
しかしこの段階では、捨てたくないモノの中から、『選んで』捨てていくことになるんです。
大きなポイントなのが、「捨てるモノを選ぶ」、とは、同時に「捨てたくないモノを選ぶ」、でもある…ということ。
一冊一冊と向き合い、これは捨てる、これは捨てられない…と、選ぶことになるんです。
『選ぶ』
最初の70冊よりも、重い選択をしていくんですね。
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最後の10冊 ~人生の相棒を決める~
捨て続けてラスト10冊
あと一息。
ここが最大の難関でしょう。
最後まで残った10冊。
この中にはもう「いらないモノ」なんてありません。
1つ1つに思い入れがあります。
ここから更に5冊捨てるなんて、とんでもない。
ここまで来ると、「絶対に捨てられない1冊」が見えてきます。
これだけは手放せない…と思う、何よりも大切な1冊
そんな1冊を選びながら、断腸の思いで、最後の5冊を捨てる。
そうして残る、選んで選んで選び抜いて、最後まで手放せなかった本。
これらはもう、捨てる必要なんてありません。
あなたの人生にとって、相棒とも呼べる存在だからです
始めは、いらないモノを捨てる。
次は、いるモノの中から選ぶ。
そして最後は、絶対に手放せないモノが残る。
断捨離は進めていくと、最後には、絶対に手放せないモノ…人生の相棒を見つける行為に変わっていくんです
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断捨離をすると、モノを好きになる
私は、断捨離とは何だか「悟りを開く」みたいなイメージの言葉だと思っていました。
モノへの執着心や欲望を断ち切って、生まれたままの状態に戻る…そんなイメージです。
何せ断捨離って
・断つ
・捨てる
・離れる
ですからね。
でも考えてみれば、モノを捨てれば捨てるほど、残っていくのは絶対に捨てられないモノなんですよね。
そんな厳選みたいな過程を経て残ったモノたちは、それはもう大切な、愛着のあるモノばかりです。
気が付けば、最後まで捨てられなかったモノたちのことが、大好きになっている。
厳選して捨てることで、大好きなモノに囲まれた生活に変わるんです。
断捨離の真髄は、部屋が片付くとかスッキリするとかじゃない
自分にとって絶対に手放せない、人生の相棒とも言えるモノを選ぶ。
そこにあるのではないかと、棚一つ捨てて思ったんです。
モノを捨てまくるだけじゃない
その先に残る、人生の相棒を見つけるために行う
それが断捨離なのです