タイトル | 人形の傷跡:姉の謎を追うサイコホラー |
ジャンル | ADV(ノベル) |
対応機種 | Nintendo Switch |
価格 | 1500円 |
プレイ時間の目安 | 3時間 |
備考 | Steam版も配信予定 |
「人形の傷跡:姉の謎を追うサイコホラー」は1998年に発売された「人形の傷跡」のリメイクです。
ビジュアルが一新、シナリオが大幅に加筆された他、ゲームクリア後のおまけ要素も追加されました。
主人公、上条明日美は、東京の大学院に通う姉からの連絡が途絶えたことを心配し上京。
彼女の行方を探るうちにたどりつく研究室で、明日美は恐ろしい真実を知ることになります。
大筋は良いが、細かい部分にリアリティ不足も
サイコホラーを謳うだけあって、雰囲気を感じさせる演出は随所に盛り込まれています。
結末は意外なものでしたし、印象的な伏線もある。
ただ物語の時代背景やシナリオ上の設定に対し、ご都合主義的にシナリオが進んでしまうポイントがあります。
現代社会を舞台にした作品であるのに、現実ではありえないような事柄がある。
そこからプレイヤーが感じる不整合や違和感を、キャラクターたちは素通りしてしまいます。
これが物語の作り物感を強くしています。
そのためリアリティを欠いていると感じました
例えば主人公は姉を探す過程で、彼女が所属していた研究所を訪れます。
主人公は完全な部外者であるはずですが、特に誰に咎められるわけでもなく、研究所内を自由に探索できてしまうなど。
ただこれらは物語の大筋や、結末で示されるものの魅力を減じさせるほど深刻ではないとも。
違和感を覚える部分はありますが、それでも最終的には意外な展開に驚かされまたし、感動も用意されています。
深刻なセーブ周りのバグ ※現在は修正済み
擁護できない欠点が、セーブ周りのバグです。
本作はバグにより、中盤以降にセーブ画面を開くと高い確率でエラー落ちします。
更に中盤以降にセーブできたとしても、再起動後はセーブデータが全て消えるなどの報告もあり。
本作はセーブ画面へのショートカットボタンが、ZLボタンに割り当てられています。
そのためプレイ中にうっかり触ってしまい、誤ってセーブ画面を開く→エラー落ちなんてことも。
バックログを開くボタンがL、Rであるため、どうにもややこしい。
上記の理由から、本作は途中でセーブせず、一気にエンディングまで遊びきることを推奨します。
短編であるため、ノーセーブでプレイするのは難しくありません。
総評
ご都合主義を感じます。
物語に必要なリアリティが不足している部分があり、これを気にするかどうかは評価の分かれ目でしょう。
値段相応のコンパクトなものではありますが、サイコホラーらしい演出と、意外な結末による驚きに感動など、お約束は抑えています。
90年代の名作リメイクであるため、当時プレイしていたファンはもちろん、違う時代の作品に興味のあるゲーマーにもオススメです。
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