【CS新作発売スケジュール】11月の主な新作テキストADV
2022年10月27日現在確認できる、CSの新作ADV発売スケジュールをまとめています。
Nintendo Switch
発売日 | タイトル |
---|---|
11/17 | ・SympathyKiss(乙女) ★白昼夢の青写真 ★シロナガス島への帰還 |
11/24 | ・アマカノ ・彼女(あのコ)はオレからはなれない(DL専) ・ハーヴェストオーバーレイ(DL専) ・ハーヴェストオーバーレイ+彼女はオレからはなれない ・幽限御界堂探偵社 2章(DL専) |
※★は下のコーナーでピックアップ
PS4
発売日 | タイトル |
---|---|
11/24 | ・彼女(あのコ)はオレからはなれない(DL専) ・ハーヴェストオーバーレイ(DL専) ・ハーヴェストオーバーレイ+彼女はオレからはなれない |
今月の気になる新作ピックアップ
発売スケジュールの中などから、注目の新作をピックアップして紹介します。
白昼夢の青写真
11月17日、ラプラシアンのヒット作がSwitchに登場。
Switchに先んじて、既にSteamでは全年齢向けに配信中。
今回の移植でいよいよ家庭用ゲーム機でプレイ可能に。同メーカーの初のCS移植作でもあります。
内容は全く異なる3つの物語…と、それをつなぐもう一つの物語をかわるがわる読み進めていくビジュアルノベル。
なぜ3つの物語があるのか?
それがどのように繋がっているのか?
シナリオそのものと同時に、構造への謎にも迫っていきます。
3+1の物語はどれもが高品質。
シナリオライターが「間違いなくラプラシアンの最高傑作といえるものが仕上がった」と言うほどの自信作でもあり、それに違わぬクオリティです。
出来事、心理描写、BGMでの感情煽りなどどれをとっても隙のない仕上がりでした。
…と言うのも、実は筆者はSteam版をプレイ済み。
すっかり夢中になり、今年のゴールデンウィークは大半をこのゲームに捧げることになりました。
オススメです。
タイトル | 白昼夢の青写真 |
ジャンル | SFADV |
対応機種 | Switch |
発売日 | 2022年11月17日 |
価格 | 通常版/DL版 5,800円(税抜) 白昼夢の青写真 コレクターズ・ボックス 9,800円(税抜) |
備考 | Steam版も配信中 |
シロナガス島への帰還
こちらも11月17日発売。
Steam等で配信された高評価ミステリADVが、ついに家庭用ゲーム機に。
元は鬼虫兵庫氏による個人開発の作品でありながら、ハイレベルなシナリオと値引きなしでもワンコインのお手頃っぷりが話題を呼んだ作品です。
シロナガス島で起こる奇怪な殺人事件に、探偵の主人公「池田戦」と相棒(?)である少女「出雲崎ねね子」が挑みます。
クラウドファンディングにより実現した今回の移植にあたり、井口裕香さんはじめ人気声優によるフルボイスが実現。更にいとうかなこさん歌唱のエンディングテーマまで追加されておりますが、それでもDL版なら750円(税込)のロープライスを維持する太っ腹な仕上がり。
同日にはパッケージ版も発売。初回生産特典には、いとうかなこ氏歌唱の3曲が収録されたオリジナルシングルCDが付属します。
タイトル | シロナガス島への帰還 |
ジャンル | ミステリーアドベンチャー |
対応機種 | Switch |
発売日 | 2022年11月17日 |
価格 | パッケージ:税込2,480円 DL版:税込750円 |
フリーゲーム探訪記 Vol.10
無料で遊べるフリーゲームから、オススメ作品を紹介します。
灰雨
魚住 冬氏(@uozmfuyu)製作のビジュアルノベル。
ふりーむ!等で配信中。
ある裕福な家庭に生まれた姉妹。その妹が主人公。
姉は親交のある他家に嫁ぐことに。
雨が降る別れの日。姉は「愛しているわ」と言い残し家を出て、そしてそのまま事故で命を落とします。
以来主人公は、ずっと姉の影を探して生き続けており…
タイトルからのイメージ通り、苦みのある物語を純文学的な筆致で描く作品。
上向きになる展開はほとんど無し。
しかし1時間弱のボリュームながらも抑揚がついており読ませる内容。
読後感まで含めて、正に灰色にさせられるような一本です。
タイトル | 灰雨 |
ジャンル | ビジュアルノベル |
プレイ時間の目安 | 50分 |
備考 | 実況OK |
【短編紹介】週末の一本
ゲームを遊ぶ時間がなかなか取れない…
悩めるゲーマーのために、週末のお休みだけでクリアできる短編を紹介します。
終のステラ / クリアまで5時間
シナリオを「CROSS†CHANNEL」などで有名な田中ロミオ氏が手掛けるKeyのキネティックノベル。
対応ハードはPCのみですが、全年齢向けです。
9月号でも注目の新作として紹介したタイトルですが、実際にプレイして良い作品であったため、改めての紹介。
舞台はシンギュラリティ(AIが人間の知能を上回る瞬間のこと)以降、文明崩壊後の世界。
退廃した世界で運び屋として生きる主人公「ジュード」は、まるで人間のようなアンドロイド「フィリア」の輸送を依頼されます。
まるで人間のように笑い、驚き、時に悲しむフィリア。
しかしフィリアは、自身の目的は“人間になること”だと言い…
ベテランシナリオライターの技術を感じる作品です。物語に巧みに、かつ自然にアップダウンを盛り込みプレイヤーを退屈させず、それを確かな筆力で描きます。5時間程度の短編ですが老舗Keyの開発力も活きており、快適なプレイは当然実現。ビジュアルとサウンドもハイクオリティで、濃密な物語を味わえる内容。
短い時間でもしっかり面白いADVを遊びたい方にオススメです。
タイトル | 終のステラ |
ジャンル | キネティックノベル |
対応機種 | PC |
価格 | 1,980円 |
プレイ時間の目安 | 5時間 |
【連載】3DSテキストADV調査ファイル Vol.7
新規コンテンツ購入が、来年3月下旬に停止する3DS。
その前に買っておくべき作品はどれ?
実際に購入、プレイして調査する連載企画です。
プチノベル「収穫の十二月」】シリーズ
全13作。1のみ100円、以降のシリーズは200円で配信中。
元々は同人ゲームサークルtalestuneより、四季ごとの4作+最終章1作の計5作で展開されました。
3DS版は更にそれを一月ごと13作に分割して発売。
一本当たりの値段、ボリューム共に“プチ”であることから、プチノベルと銘打たれています。
神が住まい、その神と人のように接することができる土地「多紙町」が物語の舞台。
そこに越してきた主人公が名士の一人娘である「十和田 雪」と、土地神「しろ」に同時に愛の告白を受け、三角関係になってしまうことから物語がスタートします。
…と言ってもラブコメディではなく、主人公らの心理描写、成長に重きをおいた内容。
主人公がクセのある人物で、内面への共感が難しい作品。しかし物語は主人公の心理を大切に描きます。そこが作品のポイントですが、理解は簡単ではないと感じました。また一本のストーリーに他多数の人物の内面を盛り込んでいるため、相応の読み込む姿勢も求められます。
値段に対してのクオリティは十分。しかし気軽に楽しむよりは、むしろガッツリ読みたい方にこそオススメ。13作それぞれ1話ごとに区切りはつきますが、最初から最後までつながっているため、遊ぶ場合は必ず1からどうぞ。
やや分かりづらいですが「収穫の十二月」から始まり一月~十一月と続いて最後が「収斂の十二月」です。
タイトル | プチノベル「収穫の十二月」シリーズ |
価格 | 「収穫の十二月」のみ100円 以降200円 |
プレイ時間の目安 | 各1時間前後 最初と最後、八月のみ3時間 |
オススメ度 | ★★★☆☆ |
備考 | スマホ版も配信中 |
【コラム】 ADVキャッチコピー収集録 Vol.2
パッケージ裏や公式サイトで使われる、作品のキャッチコピー。
その作品を手に取ってもらうために生み出された一文を集め、味わうコーナーです
『白昼夢の青写真』より
世界と呼ばれた少女の物語――
「白昼夢の青写真」ストアページなどから
Wikipediaによればセカイ系とはつまり、キミとボクの小さな関係が世界の命運に直結する物語のことらしい。本当はキミとボクの関係なんていくらだって替えがきくし、そのうちお互いに忘れ去ってしまうはずだけど、それがスケールアップして、選びなおせない葛藤まで含ませてドラマティックに仕上がる。
「白昼夢の青写真」は、既にキャッチコピーで少女が世界であると言ってしまう。それが果たしてセカイ系的な意味での言葉なのかは分からないが、ただ少なくとも真っ白な空間で一人立つ少女は、世界と呼ばれた。
パッケージには色とりどりの髪色のヒロインが並ぶことも多いこのジャンルだけど、「白昼夢の青写真」は、世界と呼ばれた少女がたった一人、プレイヤーを見つめている。
なぜこの少女が世界と呼ばれるのか。この物語がそれをどのように描くのか。
プレイヤーは世界を知るための旅を、歩み始めることになる。
【終わりに】 ~編集後記~
全く更新できずすいませんでした…
というのはこのブログの話。こんなに少ないのは今年の4月以来です。
お金を取っているわけではないので、謝るのも妙な話ではありますが。
10月は何をしていたのかというと、大体「すばひび」に費やしていました。
先日公開した「すばひび」の感想記事。実はあの感想に至るまでに作品を実に約3周しています。周回を重ねるごとにスキップで飛ばす分量も多くなっているので“約3周”です。大昔に一度遊んでいるので、合計すると4周…こんなにたくさん、しかも連続で同じゲームを周回するのは久しぶり。
しかし飛ばし飛ばしのプレイでも難解なシーンの連続にモチベがおいつかず、「地球防衛軍6」だのに浮気してしまう事態が頻発しプレイが長期化。結局10月はあの感想記事一本しかアップできなかった…というわけです。
そんなこんなで骨は折れましたが、一度のプレイではあの感想は出てこなかっただろうとも感じ、得るものは確かにありました。
実際は本文中でも紹介した「終のステラ」なんかもプレイしたのですが、ブログに使うエネルギーを全て「すばひび」に持っていかれたので何も書けず…。近いうちに再プレイしてレビューを書きたい。
その他、3DSのプチノベルシリーズを遊びきれたのもホッとするポイント。3DSのADVを遊んで調査する!とのたまった以上、いつか必ず遊びたいと思っていました。とはいえ13作はさすがにハードルを感じ、移り気な自分に最後まで遊びきれるかは不安でもあったので…
次号は11月末の予定。
いよいよ2022年の新作も出そろってきます。
著作権について
当サイトで掲載している画像、動画、引用文等の著作権は各権利者所有者に帰属しております。
掲載内容に問題がありましたら権利者ご本人様よりお手数ですが当サイトのお問い合わせフォームよりご連絡下さい。
内容を確認次第ただちに削除修正等の対応を致します。
コメント