天使の囀り / 貴志祐介
ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ / 三上 延
13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン
思考の整理学 / 外山 滋比古
今回は以上の4冊です
天使の囀り / 貴志祐介
貴志祐介のホラー小説は好きで、特に「黒い家」がお気に入り。
私に小説の面白さを、再確認させてくれた本です。
本と言えばラノベしか読まなかった時期がありました。
そんな中手に取った「黒い家」
もう1ページ、もう1ページと読まされる面白さに夢中になり、もう一度ラノベ以外の本も…と思ったんです。
「天使の囀り」は超常的な怪奇現象ではなく、日常にある恐怖を大きく膨らませて描かれています。
本書の場合は「虫」
それはそれは恐ろしい虫が登場します。
もちろん架空の存在ではあります。
ところが貴志祐介氏はその架空をリアリティを持って、しかも全てを架空にせず、実在を混ぜて描いてくる。
そのため作り話でありながら他人事のように感じられない怖さを感じました。
こちらは虫の生態など素人レベルですから、架空と実在の区別がつきづらいのです。
ただそれゆえに、終盤の明らかに架空である“犠牲者”の末路は気になりました。
またクライマックスも予想通りで、貴志祐介氏の他のホラー小説と比べると、大満足とはいかない一冊になりました。
生き物は、不思議です。
ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ / 三上 延
ビブリア古書堂の新シリーズ…で良いのでしょうか。
全七巻をもって区切りを迎えた「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ。
その数年後、主人公と栞子さんの間に生まれた娘、“扉子”に過去の事件を話して聞かせる…という語り口で描かれるのが本書。
お仕事ミステリは好きなジャンルでして、特にビブリア古書堂は憧れのシリーズです。
私も一度でいいので、こんな静かな古本屋でお客さんとの出会いを楽しみながら仕事ができたら…なんて思わずにはいられないのですよ…
青く見えているだけでしょうか。
描き方はエピソードを回想する…という形になりましたが、作風は変わっておらず。
旧シリーズとの変化点は、主人公&栞子以外の視点の物語があることでしょうか。
これは以前から作者の三上 延氏が書きたいと語っていました。
読んだ感覚が変わらないので、イマイチ新シリーズという感じはしません。
私としては、栞子さんたちのエピソードが見られれば良いので、不満はありませんが。
13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン
自己啓発本が好きです。
うさんくさい、宗教っぽいと毛嫌いする人の気持ちもわかります
そんな内容の本もあります。
しかしこれまで考えもしなかった視点、思考を知ることができるジャンルであり、使い方さえ間違えなければ味方になってくれると感じます。
「7つの習慣」は自己啓発本の中でも特段に有名な一冊で、名は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回読んだ「13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン 」は、「7つの習慣」の要点を抽出し、それをマンガにした一冊。
難しい表現や言葉、長々と続く章は一切無しで読みやすく、それでいてタメになる“習慣”を知ることができました。
13歳からわかる…とはウソではありません。
その全てを実行するのは難しくても、知っているだけで意識のありようを変化させることができると感じます。
中学の頃の国語の先生が、「問題集は薄いものを使え!」と言っていたことを思い出します。
曰く「薄いほど大事なことしか書いてないから」。
うーむ、真理。
思考の整理学 / 外山 滋比古
思考の整理とは何ぞや?
そんなところから読み始めた一冊です。
1983年の本。
学校教育では答えのある問題をクリアする力は養われるが、自分で問題とその解をあみだす力は養われない…と、教育評論家が好きそうな論からスタートします。
しかしその後は独自の考え方で、では思考とは何か、思考するためにはどうすればいいかを語っていく。
思考というと、頭を抱えてうんうんと唸ることであると思ってしまいます。
ところが、著者である 外山 滋比古によれば、実は大切なのは“寝かせる”ことであるそうで…
自分のことを言っているのかと思わされる章が多く、特に下の引用などは読んでいて、痛い。
まとめ、というのは、実際やってみると、なかなか、たいへんな作業であるのがわかる。その面倒さにてこずったことのある人は、だんだん、整理したり、文章にまとめたりすることを敬遠するようになる。そして、ただ、せっせと本を読む。読めば知識はふえる。材料はいよいよ多くなるが、それだけ、まとめはいっそうやっかいになる。こうして、たいへん勉強家でありながら、ほとんどまとまった仕事を残さないという人ができる。
思考の整理学 / 外山 滋比古 筑摩書房
ブログネタを生み出す上でも役立つ本であると感じました。
研修続きで忙しい時期に読んでいたため、落ち着いて再読したい。
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