【テキストADVマガジン 2024年12月号】駆け抜けろ、ゲーマーたち。年末まで注目の新作がいっぱいだぞ!

テキストADVマガジン
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【Switch、Steam新作発売スケジュール】12月の主な新作テキストADV

2024年11月末日現在確認できる、Switch、Steamの新作ADV発売スケジュールをまとめています。
Steamの新作リストには抜けがあります。

()内は大まかなジャンルやDL専売か否かなどの情報。ジャンルは公式情報などから読み取れない場合、筆者の予測で書いています。

Nintendo Switch

発売日タイトル(ジャンル)
12/5終のステラ (ポストアポカリプス)

沼落ち禁止 (恋愛、実写、DL専)

星のカケラ殺人事件2(ミステリ、DL専)

クリスマスの魔法の物語・心を温める10のストーリー(ファミリー、DL専)

目盲(デラックス版)(ミステリ)
12/12ミステリーの歩き方(ミステリ)

シンフォニック=レイン(ヒューマンドラマ)

レイジングループ&デスマッチラブコメ! ケムコアドベンチャーパック(サスペンス、ミステリ)

消えゆく星のメロディ(ギャルゲー、DL専)

なぃとみ〜ちゅ! – おばけのめあと癒しのヒトイキ –(恋愛、Vtuber、DL専)
12/19アパシー 男子校であった怖い話(ホラー)

ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle- 1st period(アプリ原作)

この青空に約束を― Refine(ギャルゲー)

罪ノ光ランデヴー(ギャルゲー)

ボイスラブ オンエア -Voice Love On Air-(BL)
12/26黄昏に潜む梟と、明け方の昴(ミステリ)

時の彼方で君を想う(ギャルゲー、DL専)

※★マークは下でピックアップ

Steam

発売日タイトル
12/12・はつゆきさくら(ギャルゲー)
12/13・箍の外れたビスクドール (ホラー)

たねつみのうた(ヒューマンドラマ)
12/16★存在/しないあなた、と私(サイコホラー)
12/19・台湾ラブストーリー⁵(ギャルゲー)
12/30★Near-Death-Expedition(Vtuber、コミュニケーション)
12月SMOKY WHITE(ヒューマンドラマ)

※★マークは下でピックアップ

一言コメント

今年最後の一ヶ月は豊かな顔ぶれ。新作が多い上に移植も粒ぞろいの印象です。

今月の気になる新作ピックアップ

今月発売、注目の新作をピックアップして紹介します。

2024年12月5日配信。

田中ロミオがシナリオを手掛けた短編ビジュアルノベルがSwitchに移植されます。追加要素は特にありませんが、コンソールへの移植はこれが初めて。特典付きのパッケージ版も同時発売されます。

物語は荒廃したポストアポカリプス世界を舞台に、アンドロイドの少女とのロードムービー的な内容が描かれます。題材こそ珍しくはありませんが、高評価を獲得している印象。

私もPC版をプレイ済み。Keyのキネティックノベルはだいたい遊んでいるんですけれども、本作はその中でもダントツの面白さであると感じています。もうちょっと話題になっても良いと思っていたので、今回の移植は嬉しい。面白かったんですが単独でブログ記事を書けていないのが心残りで、これを機に何か…と思っているんですが、どうなるかなぁ。

プレイ時間は8時間前後。恋愛要素はほぼなしで、殺伐とした世界観でのバトルや人物の内面にまつわる話が中心です。

タイトル終のステラ
ジャンルキネティックノベル
対応機種Switch
発売日2024年12月5日
価格パッケージ通常版 希望小売価格 ¥3,740
パッケージ初回限定版 希望小売価格 ¥10,780
ダウンロード版 販売価格 ¥3,300
プレイ時間の目安8時間
備考PC、スマホ版も発売中
終のステラ
任天堂の公式オンラインストア。「終のステラ」ダウンロード版の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。

ミステリーの歩き方 / Switch

2025年12月12日発売予定。

イマジニアから新作ミステリーADVが発売されます。過去と現在を行き来し、30年前の未解決事件のナゾを解く物語。

イマジニアというと古くからのゲームファンには『メダロット』で有名なんですが、近年はビデオゲーム事業から離れていたこともあり、同社の作品は『Fit Boxing』くらいしか目立っていません。とはいえメダロットが未だIPとして現役なので、影が薄いという感覚も無いような…いややっぱり薄いような…。

そんなイマジニアがおくる久しぶりの完全新作が本作『ミステリーの歩き方』というわけです。発売の経緯はファミ通のインタビューでイマジニア社長自らが詳細に語っています。

新作推理ADV『ミステリーの歩き方』発表。『Fit Boxing』世界的大ヒットをきっかけに『メダロット』のイマジニアが家庭用ゲームに本格カムバック【澄岡社長インタビュー】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
2024年12月12日発売予定のミステリーアドベンチャー『ミステリーの歩き方』が発表。開発元であるイマジニア澄岡和憲社長にインタビューを実施した。えっ、社長が企画出してシナリオも6万字まで書いたの!?

本作はイマジニア久しぶりの完全新作ながらも、なんと3部作構想とスケール大きめの企画。

そもそもこのジャンルのミドル~フルプライス帯の完全新作で、しかもパッケージ版ありの作品って結構珍しいと思うんですが、それにもかかわらず大きく出ている印象です。っていうか大丈夫か。3部作発売しきれるのか!?とちょっと心配になったりも。

ただ本作、インタビューにもある通り、開発は『なつもん!』などにも関わっているトイボックスに全面的に任せているようなので、けっして無謀な開発計画というわけでもなさそう。どのような結果を残すのか気になるところ。

タイトルミステリーの歩き方
ジャンルミステリーADV
対応機種Switch
発売日2024年12月12日
価格パッケージ版  : 5,980円
ダウンロード版 : 5,980円
ミステリーの歩き方
任天堂の公式オンラインストア。「ミステリーの歩き方」ダウンロード版の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。

たねつみのうた / Steam他

2024年12月13日配信予定。

アニプレックスエグゼの企画第3弾となる本作。アニプレックスエグゼは毎回外部からクリエイターを集めて作品を制作します。今回は同人ノベルゲームシーンで活動するKazuki氏が企画シナリオで参加するということで、発表時に話題になりました。

というのも、Kazuki氏は「国シリーズ」と銘打ったローファンタジーものを同人ゲームシーンで長く展開しており、これがとても評価の高いシリーズです。

これは『たねつみの歌』

自分もシリーズ作品を何本か遊んだことがありますが、実際、かなり面白いと思います。

引きの強い脚本それ自体も魅力ですが、驚かされるのは作品世界の文化や政治、歴史など細部まで詰めてある点。物語に厚みがあり、同人シーンのゲームでありながら、一本のサーガといってよいスケールの大きい内容。

そんな氏が企業と組んで製作するのは…本作『たねつみの歌』が初めてでしょうか?
公式サイトなどから世界設定を見ますと、持ち味が発揮されてそうな世界設定の細かさの一端がうかがい知れます。期待大。

タイトルたねつみの歌
ジャンルビジュアルノベル
対応機種Steam他
発売日2024年12月13日
価格2,750円

存在/しないあなた、と私 / Steam

2024年12月16日配信予定。

…なんとなく気になったので紹介。

ストアページ曰く『「ゲーム」を媒体として、「あなた/少女」の世界を表現します』とのこと…正直どんなゲーム化はだいぶ未知数。

ではなぜ気になったのかと言いますと、本作、なんだかちょっと難しそうなテーマを扱っている雰囲気なのですよね。

ストアページにはだいぶ煙に巻くような文言が並んでいるんですが、本作は女性キャラとのラブコメディではなく、その存在だとか個だとか、抽象的なテーマを取り扱っている内容のようです。一方でビジュアルはアニメ的なデフォルメの効いた美少女キャラ調であり、難しそうなテーマとのギャップが気になって今回ピックアップしてみました。まぁ美少女キャラ×抽象的なテーマっていう題材はあまり珍しくはないですけれども…。

スクリーンショットは英語ですが日本語にも対応しており、メインキャラに関しては日本語ボイスもあるようです。

タイトル存在/しないあなた、と私
ジャンルADV
対応機種Steam
発売日2024年12月16日
価格不明

Near-Death-Expedition/ Steam

2024年12月30日配信予定。

新卒で入った会社をやめてしまった主人公が、とある出会いをきっかけに終末系VTuber「終乃りんね」をプロデュースすることになる物語。通話モードと配信モードを切り替えながらコミュニケーションし、物語を進めていきます。

本作はペシミこと(?)佐薙概念さんらによる創作プロジェクト「縋想プロジェクト」内の一本。同プロジェクトは今年の春辺りにも『ハルジオンは雨と咲く』というノベルゲームを発表していました。

今回の題材は『NEEDY GIRL OVERDOSE』に影響を受けたであろうものですが、白を基調にしたカラーリングや、臨死体験や終末世界など、厭世感といいますか、そういうものをうかがわせるテーマで独特のイメージを帯びているように思います。

若いクリエイターらの作品だと思うので、そういう意味でも結構期待しています。

タイトルNear-Death-Expedition
ジャンルADV
対応機種Steam
発売日2024年12月30日
価格1000円

【ニュース】周回遅れのADVニュース

先月中に発表されたADV関連のニュースの中から、気になるものを周回遅れでピックアップ。

超水道による縦書きビジュアルノベル「short HOPE long Peace」が無料公開

short HOPE long Peace - WORKS | 超水道公式サイト
“きっと、私にとって、タバコは男と同義だ。 ラベルは何でもいいから、手元になくちゃ寂しくて困る。”大学生の桜田若葉(さくらだ・…

『ghostpia』の超水道が新作ビジュアルノベルを無料公開。ブラウザからプレイできる1時間程度の短編で、タバコを主題に用いた恋愛物語のようです。

ghostpiaのヒット後初の作品ですが、今回はファンタジー無しの現代劇。内容もコンパクトではありますが、そういう内容を選んだ理由が公式サイトでは語られています。

Nekodayが新作ノベル『世紀末之詩』を発表

中国のインディーゲームブランドNekodayが最新作を発表。

中国と日本のクリエイターによる共同制作プロジェクトで、シナリオは片岡とも氏、音楽にはbermei.inazawa氏など参加しています。作品世界は前作である『Christmas Tina -泡沫冬景-』と共有しているとのこと。

Christmas Tinaは買ったけど遊べていないタイトルなんですよねぇ…中国のビジュアルノベル、国内でも注目度が高まってるなぁ。

『Ever17』と『Never7』のリマスター版が発売決定

Switch/PS4「Infinity」シリーズリマスター 公式サイト
2025年3月6日発売予定 無限に巡る時の中で紡がれるSFサスペンスアドベンチャー「Infinity」シリーズリマスター版で登場!

人気ADV『Ever17』と『Never7』のリマスター版の発売が決定。発売日は来年3月で、Switchでのみ両タイトル収録のパッケージ版が発売予定。Steam、PS4でも発売されますが、こちらは単品のDL販売のみ。

どちらも人気の作品ですが、特にEver17は今でもファンからの人気が根強く、それでいて現行機で遊べない状態が続いていました。元々はDL販売で買えていたのですけども。MAGES.としては虎の子のリマスター…といったところ?

なおEver17はシナリオに手が加えられたXbox360版がベースとのこと。ただしビジュアルは2Dのまま。…というのも、Ever17はかつてXbox360に一度移植されておりまして、そのときに色々な事情からキャラの立ち絵などが3Dモデルでの表現に変更されています。しかしこれはあまり評判が良くなかった。一方で手直しの入ったシナリオは好評でした。つまり今回の移植版は良いとこどりの決定版と言っていいのかもしれませんね。

『このミステリーがすごい! 2025年版』にてミステリー×ゲーム特集

このミステリーがすごい! 2025年版│宝島社の通販 宝島チャンネル
宝島社の通販です。「このミステリーがすごい! 2025年版」をご購入できます。他にも人気のブランドムックやファッション誌、書籍などがご購入できます。

宝島社のミステリ専門誌『このミステリーがすごい!』の最新号にて、ミステリー×ゲームを特集。奈須きのこや我孫子武丸へのインタビューなどが掲載されています。

私も早速購入してみました。特集全体のページ数自体は決して多くはないですが、上記2名へのインタビューのほか、『逆転裁判』の巧舟の寄稿などもあり。

ビデオゲームがゲーム専門誌以外で取り上げられることも珍しくなくなりましたが、ADV系に限った特集は結構珍しいのかな。個人的にはもうちょっと突っ込んだ内容が見たかったと思わなくもない…ミステリ専門誌ですからねぇ。

アクアプラスが『うたわれるもの』新作と『ジャスミン』開発再開を発表

『ジャスミン』開発再開が決定。 2015年に開発中止となっていたアクアプラスタイトル。「終わらない夏、あります。」 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
2024年11月9日、アクアプラス30周年イベント“大アクアプラス祭 -30th Anniversary-”にて、2015年に開発中止がアナウンスされていた『ジャスミン』開発再開が発表された。

アクアプラスがアニバーサリーイベント「⼤アクアプラス祭 -30th Anniversary-」内で新作を2本発表。一本は人気シリーズの新作『うたわれるもの 白への道標 』。もう一本は『ジャスミン』です。

うたわれるものはアクアプラスの看板SRPG+ADVシリーズ。自分も結構遊んでいます。一応過去の作品で完結っぽく終わっているんですが、その後も派生作品はたびたび発表されていまして、アクアプラスは本シリーズを柱として育てていきたかったりするのかな。今回の新作は2025年秋発売予定とのこと。

ジャスミンは、自分は知らなかった(というか覚えていない?)んですが、過去にいちど開発中止が発表された作品のようです。今回は開発再開のアナウンスのみなので、実際の発売はまだ先でしょうか。

アクアプラスは他にも『WHITEALBUM』や『Toheart』など、人気シリーズを持っていますが、一方で長いあいだ完全新作からのヒットは生み出せていないイメージがあります。ジャスミンがどうなるかは…ひとまず期待ですかね。

終わりに

今年最後の新作まとめになりました。今回はちょっと趣向を変えて、ギャルゲー以外のところからのピックアップをしてみた。

単独では書きませんでしたが、12月はエンターグラムから『この青空に約束を― Refine』なども発売されます。年末ギリギリまで注目作は結構多めで賑やか。Steamの新作にも面白そうなタイトルがそろっています。

当ブログ、例年だとこのくらいの時期で一年の新作振り返りをやるところなんですが、このところ多忙であったため、12月末の年内最終号にまとめてやる予定…頑張れ未来の俺!

加えて、今月は18禁タイトルの紹介もお休みします…紹介したい作品が見つからなかったため。良い作品がないというよりは、自分好みの作品が見つからないのですよねぇ。

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